江戸の町人の一日|明け六つに起きて暮れ六つに店を閉める24時間

江 戸 の 時 間
江戸の町人の一日
── 明け六つに起きて暮れ六つに店を閉める ──

江戸時代の町人は、どのような一日を過ごしていたのでしょうか。明け六つに起きて暮れ六つに店を閉める。不定時法のリズムで動いていた江戸の暮らしを、時刻に沿って再現します。時代劇の時間考証にも役立つ、江戸の一日の流れです。

明け六つ(午前6時ごろ)――江戸の一日の始まり

時の鐘が「明け六つ」を告げると、江戸の一日が始まります。不定時法の明け六つは日の出の時刻に連動するため、夏は午前4時台、冬は午前6時台と季節で変わります。

町人の朝は、まず水を汲み、火を起こすことから始まりました。長屋暮らしでは井戸端で洗顔と洗濯を済ませ、朝餉(あさげ)の支度をします。朝食は白米(または麦飯)に味噌汁、漬物が基本でした。

明け五つ〜辰の刻(午前8時ごろ)――仕事始め

商家の店開きは辰の刻ごろ。店の大戸を開け、暖簾を掛けて営業開始です。職人は親方のもとで仕事を始めます。大工、左官、瓦職人などの建築職人は、明るいうちが勝負の仕事でした。

武家屋敷に出仕する者は、この時刻までに登城や出仕を済ませる必要がありました。江戸城の大手門が開くのも辰の刻ごろです。

午の刻・昼九つ(正午ごろ)――昼の休息

正午を告げる九つの鐘が鳴ると、昼の休息時間です。江戸時代前期は一日二食が基本でしたが、中期以降は三食に変わっていきました。昼食はそば、うどん、寿司など、屋台や茶屋で手軽に済ませることも多かったようです。

昼八つ(午後2時ごろ)――おやつの時刻

「八つ時」は間食の時間です。「おやつ」の語源となったこの時刻に、団子や饅頭、焼き芋、甘酒などを楽しみました。長い午後の労働の合間のひとときです。

暮れ六つ(午後6時ごろ)――一日の終わり

日没を告げる「暮れ六つ」の鐘とともに、江戸の一日は終わりに向かいます。商家は暖簾を下ろし、大戸を閉めます。暮れ六つは季節で変わるため、夏は午後7時台、冬は午後5時前と大きく異なりました。

夕食を済ませ、暗くなれば床に就きます。照明は行灯(あんどん)の菜種油やろうそくですが、いずれも高価だったため、庶民は「早寝早起き」が基本でした。この生活リズムが、現代の睡眠科学が推奨する体内時計のリズムと一致していたのです。

深夜・丑三つ時(午前2時ごろ)――眠りの底

町全体が寝静まり、闇と静寂に包まれる丑三つ時。活動しているのは夜回りの番太郎と、吉原などの遊里だけ。不定時法の夜の時間は長く、江戸の人々は現代人よりはるかに長い睡眠を取っていたと考えられています。

こうした江戸の一日のリズムを、当サイトの「浮世之刻」で追体験してみてください。和時計を眺めていると、今がどの刻で、江戸の人々が何をしていた時間なのかが自然と見えてきます。

📖 現代でも“明け六つ”のように光で一日を始めたい方は 江戸の朝は光で起きていた|光目覚まし時計でつくる現代版“明け六つ” もどうぞ。

コメント

タイトルとURLをコピーしました